地方の公共事業について

鈴木猛史

2008年07月15日 19:02

 以前、公共事業で何億という箱モノつくっているというのがテレビによってよってたかった叩かれた時期がありました。

 でもね。

 箱物の場合、特に大規模な公共事業の場合、設計料は大都市の企業(この分の一部は大都市の税金になり、残りは大都市で消費されます)、実際に落札するのは大都市に本社がある大企業で、手数料というまるっきり儲けを引いて(この分の一部は大都市の税金になり、残りは大都市で消費されます)、地方の下請け企業にマル投げ。地方の企業は手数料というまるっきり儲けをひいて(この分の一部は中都市の税金になり、残りは中都市で消費されます)、孫請けにマル投げ。

 孫請けは実際の現場で、原材料費(概ね都市の利益になります)と重機やトラックなどの道具費(概ね都市の利益になります)と燃料代(現場のガソリンスタンドが潤いますが、元の会社は大都市に本社があります)と人件費(地元還元)と少々の利益(地元還元)になるわけです。

 というわけで、地方では場所を提供しただけで、公共事業の旨みのほとんどは都市に吸収されるわけです。

 さらに残るのは利便性はあるけど、同時に借金と運営資金。
そして余計なハコモノだの無駄づかいだの罵倒されるのでした。

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