今回から、前々回に各地域協議会会長から出された天竜区協議会で協議すべき地域課題を基に、一つ一つ課題を協議していくことになりました。
まず、森林・林業。浜松市の施策は、先に策定された森林林業ビジョンに基づいていると思います。
森林・林業再生に向けての施策を簡単に書くと
A:若い人が就業しやすくするため支援
B:浜松市として安定供給するシステムづくりと地域材の利用拡大
C:林道つくって高性能林業機械等でコストの削減
D:森林を市民に開放して交流を
そして、政令市移行に伴い、県補助事業の廃止や県付け増しの減額などあります。
なんと県補助金で2億2千万円。
過疎債や辺地債など有利な起債ができなくなることで、地方債で2億8千万円。
資料では、林道の開設に問題があると載っていました。
林道といっても、林業だけなら作業道でいい場合もあるけど、生活道とか緊急災害用とかねらいが別にある場合もあるから、それぞれの路線を精査しないといけない。高性能林業機械によって、今までよりも低予算の林道で十分の場合もありえる。
オーストリアとかフィンランドとか、日本と同じ山地でありながら、低コストの木材生産の可能な国のまねで、コストを削減していくわけです。ところであっちの国では、用材以外の例えば木っ端とか皮とかをその場でチップにしたり、ボイラーの燃料に使ったりして、生産効率を上げているのだが、日本ではまだまだですね。木質バイオマスとの連携が望まれるわけです。
Aは、ともかく現場で働く人がいなければ、この広大な面積をやるのは無理。危険率も高いので、経験やスキルも必要。これは待ったなしの状態。春野森林組合は比較的若い人の割合が進んでいて、定着率もあっていいとは組合長の話。
Bは、ばらばらの品質で不安定なのが大手メーカーが使わない理由。そこで安定供給するために、林業家や森林組合や国が提携して安定供給する生産システムをつくっていかなければならない。
Cは、安全のためにも必要だし、林道が通らないようなところは、県の基金でやる方法もありますしね。
Dは、間伐体験とかいろいろあるみたいです。ただし、年間170人くらい(のべで600人くらいか)
指導者の研修で100名くらい。これでは、一部限定な気もしますが。
もちろん、企業の取り組みとか民間での取り組みもありますから。
個人的には
販売ルートの確保(木造住宅・木質バイオマスなど)
コストが掛かるのは生産より製材や流通だから、生産以外のコスト削減
この二点をやるべきだと思う。
組合長は「新生産システム事業」や
GPSを使った森林管理によって、それは開かれるという。
(つづく)